top of page

民主主義って大事

「地獄への道は善意で敷きつめられている」という言葉があります。イギリスの諺らしいですが、私が最も好きな言葉です。もとは英語なのでこうなります。

The road to hell is paved with good intentions.

日本語ではどういえば良いのか、「余計なお世話」というと軽いし。戦前よく言われていた「至誠天に通ず」という言葉の対極にあるのは間違いないです。

善意でやったことも、目的や手段が間違っていたり、たとえ正しくても相手の状況によっては正しいと言えなくなります。当たり前なんですが、正しいことをしていると思っている方はそれに気づけません。「あなたのためを思ってやったのに!」と言われてしまえば、言われた方は黙るしかありません。戦争だってそうです。あらゆる戦争に正義という大義名分がくっついてきます。でもやられた方はたまりません。正義の実行の結果が地獄では、正義って何だ?って思います。

いま思いつきました。「原理主義はだめ」ってことなんだと思います。原理主義の反対が民主主義じゃないでしょうか。

私は民主主義が大好きです。日本は民主主義国家といいますが、実態はどうでしょうか。

民主主義の根幹は「私はあなたの考えに全く賛成できないし正反対の考えだが、あなたが発言したり行動したりする自由は最大限に尊重します」ってことです。人間だから間違っていると感じる相手には意見したくなるし、していいと思います。けれど、その人を矯正しようとして力を使うと、恨みや争いしか生みません。

法律という共通の縛りがあるのだから、それに反していない限り、無理やり自分の正義に従わせるのは、もはや正義ではなくなっていると言えないでしょうか。

さすが、宗教戦争で多くの血を流してきたヨーロッパで生まれた概念です。民主主義は、多くの犠牲者の果てにたどり着いた宝だと思います。生みの親である欧米ですら、たびたび反動が起こってしまうくらいだから、文化の違う日本では、まだまだ肌になじむまで時間がかかるだろうと感じています。

ひばり学校は、あらゆる考え方の人間を受け入れたいと考えています。それぞれが自分の感じる正しさを持っていて、初めて社会は活性化すると考えています。

だからこそ、原理主義には反対するし、学校の運営も、特定の色に染め上げられることは避けようとします。無色透明になるのは不可能だし、そんな必要はありません。いろんな色が混在して、それぞれが光っているのが理想です。

bottom of page